第九話
夢小説設定
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「…今のうちに寝ておけ悟空、夜明けにはここを出る。寝ないと体がもたんぞ。」
その言葉に答えず、膝を抱えて小さくなる。
「……俺…なんかした……?」
「お前は何もしていない。お前はただ軍に襲われ、気を失っていただけだ。」
「ちがくて……哪吒…」
怖くて、最後は自分でも聞き取れなかった。
「――その事か」
「~なあ俺が悪かったの!?俺が哪吒と友達になろうとしたから哪吒は――あんな事したのか!?」
「それは違う、あれはお前のせいじゃあない。」
「じゃあなんでッ……!!」
「……自由になりたかったんだろうな、きっと。」
言い聞かせるような声音にはでも、自分の知らない感情が含まれてもいるようだった。
「自分を縛るしがらみの鎖を絶ち切るために選んだ手段が、ああいう形だった。」
「……わかんない、わかんないよそんなの。」
「ああ、そうだな。…だが俺には寧ろ羨ましくも思えた。ああやって、自分の手で絶ち切るだけの度胸を持った哪吒がな。あんな小さな子供でも出来る事を、きっと以前の俺のままなら出来なかった「~ダメだ!!!」
ベッドから飛び下り、目を瞬いている金蟬に駆け寄る。
「そんなのダメだ!!金蟬は絶対、ぜったいあんな事しちゃダメだ!!」
「悟空」
「もう嫌だよ俺、金蟬が…焔が…天ちゃんもケン兄ちゃんもあんな風にしていなくなっちゃうなんて」
絶対に
「俺そんなのヤだかんな、そんな事したら許さないかんな!!」
振ってきた苦笑に、顔を上げる。
「………しねえよ、安心しろ。」
「………本当に?」
「ああ――何ならアイツらにも聞いてみるか?」