第七話
夢小説設定
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「―――は」
背を反らせた悟空の、額に浮き出た汗を拭う。
「…悟空…」
苦しそうに間隔の狭い呼吸を繰り返すその姿を見ていられず、振り返る。
「――天蓬どうにかならんか!?熱も上ってる、このままじゃ……」
「はいはい判ってますって、だからさっきからこうして古今東西それらしき文献を片っ端からひっくり返してるんです。」
バサバサと落ちた巻物を介することなく、次の本を取った天蓬が眼鏡を押し上げる。
「…おそらく暴走した斉天大聖の力に悟空の体力が押し負けているんだと思うので、どうにかして変身を解いてやるべきですがその方法がなかなか……」
ドアの開く音に続き、板きれを抱えた焔珠がその後ろの捲簾に押されるようにして入ってくる。
「おー、とりあえずこの棟全部入口塞いどいたぜ。」
「お疲れ様です。」
「ほんの気休めだけどな。」
『悟空、まだ目を覚ましませんか。』
「…ああ…」
「――あ。」
『何かございました?』
[楽しい黒魔術]という題名に、知らず眉根が寄った。
「次コレ試してみましょうか。ヤギの生き血を沸騰させた物を直接胃に流し込むと「殺す気かてめーわ。」
「『………』」
「……愚かな」
静かな声に視線をやれば何故か微かに、痛みを堪えるような色をした瞳と目が合う。
「こんな事をして本当に逃げ果せると思っているのか、貴様らは天界を敵に廻したのだぞ。」