第七話
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唄のない水音
匂いのない風
辺りを埋め尽くす薄紅に、視線を彷徨わせる。
「……こんぜん?」
――誰も
「焔…」
――だれもいない。
「ケン兄…天ちゃん?」
声が、吸いこまれていく。
「金蟬ッ!!?」
…イヤだ
怖い
独りは、怖い
独りは――「悟空」
「こっちだよ悟空、一緒に行こうぜ。」
「……哪吒…!!」
すぐそこで微笑むその姿に、手を伸ばす。
「―――――!?」
細めた視界の中で、吹きつける花弁が鮮やかな、紅に変わる。
「ご く う」
差し伸べられた手が空を掻き、その後を追う様に舞い散っていく。
――悟空