第七話
夢小説設定
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「しっかしアレだな。」
『………』
「お前見かけによらず結構不器用だろ、実は?」
打ち込んだ釘が真っ直ぐ刺さっているかどうかを確かめ、横を振り向く。
「…見ろコレ、もう抜けそーじゃん……て」
怯えるように揺れた瞳が逸らされる前に、その頭を片手で押さえ込む。
「だァから、んな辛気くせえ面すんなっつの!」
『――っでもっ!?』
再び押さえつけた頭に向かって息を吐くと、肩が下りた。
「でも、何だよ?」
『………』
何を言いたいのか。
どんな顔をしているのか。
何を、言うのか。
「言ってみ?」
零れた苦笑は、自身に向けたものだ。
『………………………………とう』
「あ?」
しんと落ちた沈黙に、眉を上げる。
「悪ィ、聞こえなかった。もっかい――っ!?」
後ろ手をついて、視線を上向けた瞬間降ってきた、淡い香り。
こんな風に抱きしめられた記憶はどう頑張って振り返ってみても思い出せないし、先に至っては多分絶対、ないだろう。
『有難う。』
耳元で囁かれた声に唇だけで笑い、薄い背中をあやすように叩く。
「………おー。」