第5話 Revenge tragedy
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「!おい!?」
糸が切れたように気を失ってしまった八戒さんをかろうじて抱き留めた三蔵が、舌打つ。
「…水持ってこい悟空!」
「わかった!」
打たれたように踵を返して駆けていくのを見送り、息を吐いた。
『無理もないと思う。ここ最近全然眠れてなかったみたいだから…』
「――クソッ!!」
全てはおそらく清一色のシナリオ通り。
『……ものの見事に踊らされちゃったわね。』
血色の戻ってきた悟浄さんの頬に手の甲を中てると、仄かに暖かい。
心臓のすぐ横を狙ったのもわざとだろう。
八戒さんの目の前で、三蔵に悟浄さんを撃たせる為に。
「………ああ。」
清一色の憎悪が生まれた原因は昨日今日知り合ったばかりの自分には、知る由もない。
猪悟能貴方に
聞き慣れない名前を口にするその声に含まれた強い怨嗟は寧ろ何か、違う感情を思わせる程に。
けれど明らかなのは
彼は八戒さんを殺したいんじゃない。
愛を込めて――
壊したいのだ。