第5話 Revenge tragedy
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『ねえ』
目を閉じたまま、口を開く。
時折木々をざわつかせる程度に吹く風が、微かに煙の匂いを運んでくる。
きっとそう遠くないところで悟浄さんが煙草を吸っているんだろう。
「何だ。」
『八戒さんと悟浄さんとは、どういう風に出会ったの?』
「…明日悟空にでも聞け。」
『話してよ。』
「面倒だ。」
『どうせ眠れないんだから、いいじゃない。』
シートに背を預けたまま微動だにしないのに息を吐くと、隣の悟空が何事か寝言を呟いた。
「…………3年前」
『え?』
「3年前、三仏神から大量虐殺犯を追うように命じられた。その時知り合った。」
『大量虐殺……?』
不穏な単語に眉根を寄せるが、もうそれ以上突いたところで何も出てこない事は経験上分かる。
上向けば、燦々と光を降らせる月が浮かぶ、静かな夜。
なのに。
『…あーあ…もうホント、何でこんなトコに来ちゃったんだろ…。』
「…今更だな。」
『…だよねぇ。』