第4話 Overlap each other
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「へぇえ。」
上から降ってきた緊張感の欠片もない声に、息を吐いて袖を合わせる。
「あんな風に話せる人もいるんだねぇー。お兄ちゃん、女の人苦手なのにすごーい。」
式神目掛けて着実に距離を詰めていく悟空といい、詠唱を始めた紅孩児の後ろでそれを見守る春炯といい…
「……敵同士という自覚がないのかあいつらは。」
「おめーらもな。」
「うるさい。死ね。」
「オイラも混ざりたーい。」
「なら降りろ!!」
「…いーからまかせとけよ、お前の兄貴に。」
「開」と空気を打った声音に、眉根を寄せる。
武力・妖術共に優れた好漢という話はどうやら誇張でもなんでもないらしい。
「六世死屍輩告 我願 此招来」
地を蹴りつけて高く跳躍した悟空が、逆光の中でくるりと回転するのに目を細める。
「如意棒ォ!!」
応えて伸びた紅が背後から、式神の腹を突き通す。
「…ッ紅孩児!」
「――避けろよ悟空!!
異界から現れた巨大な姿が、視界を黒く
炎獄鬼!!」
染めた。