第38話 Be lackig
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「…ったく、なんでわざわざ戻らなきゃなんねえんだ」
「はははは」
いつになく荒い運転に、広い後部座席で軽く目を回していると、八戒のあまり中身のない笑い声が耳に届く。
「見つけたら、思う存分弾丸を撃ち込んで下さいね。」
「もう死んでたらどーする?」
春炯がついていれば、それはないだろうと思うが。
「あの世から引きずり戻してでもこの手で殺るな。」
「死んでないですよ、きっと。」
そう言って八戒が口元を緩めたのが、気配で分かる。
「多分今頃1人で黄昏て空なんか見上げて、みんな心配してんだろォな、なんて自嘲の笑みなんか浮かべちゃってるんですよ。あ、ひとりじゃないか…」
「うっわー寒―!!!」
寒いし気色悪いし、ひょっとして春炯とフツーに楽しくやってんのかもとか思ったら、腹も立つ。
「…殺すくらいじゃおさまらねェな。」
「っつーかさーあ?春炯も春炯だよな。悟浄なんかについてくなんてさッ」
瞬間、前の二人の空気が変わって、小首を捻る。
「…そうですねっ」
「う」
ブロロンと轟いたエンジン音に、まるで襟首を引っ張られるように身体が軽く浮く。
「わッ!!?」
「トばしますから気をつけて下さいね♡」
「トばしてから言うな」
**********
「♪」
ふと、意識を引かれて耳を澄ます。
「……ああ」
よくは知らないけれど、まだ覚えている。
思い描いた幾つかの朧な姿に弧を描く唇を、そのままに。
「誰が遊びに来たのかな?」
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