第38話 Be lackig
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
目を閉じて暫くすると、頬を撫でていたさらさらとした感触が遠のいていった。
「………かーちゃんか、てめーわ」
「オレの」とどこか幼さを宿した声が隣から響くのに、寝返りを打つ。
『…せめてねーちゃんにして。』
『おやすみ』と続けるとややあってベッドが軋み、パチン、という音と共に、瞼の裏の闇が僅かに濃くなる。
聞こえてくる息遣いを聞きながら、眠りの淵を揺蕩う。
もし、もっと
「……おやすみ」
もっと早くに、と思いながら。
**********
「落ち着いたカンジの町ですねー」
「ああ」
「あと必要な物は…「あ」
「タコ焼き屋めーっけ」
スパンという小気味良い音に、「ウロつくなこの馬鹿」という低い声が被さる。
「~おいッ、なんかいつもよりイテーぞ!?」
「気のせいだろ。」
「うそだっぜってー倍くらい痛かったね!」
涙目で訴える悟空に若干の同情を抱きながら、夕闇越しに目的の店を探す。
「…八戒。こいつを連れて先に飯屋に行ってるぞ。」
「ああ、はいはい。」
足元に置かれた幾つかの袋は、すでに買い込んだ日用品でいっぱいだ。
一度、宿をとってこれらを置いてから出直すべきだろうか。
「仕方ありませんねぇ。じゃあちょっとコレ持って下さいごじょ……」
――なんで俺がっ…
誰の荷物だと思ってるのよ、ほら早く――
振り仰いだ先に見えた気がした風景を、声までが彩る。
穴があったら入りたいというのは、まさに。
「…なんちゃって。」