第37話 blind faith
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「!?」
攻撃はおろか、回避行動すら取ろうとしない悟浄に目を見開く。
常人なら意識を失うであろう力で頭を鷲掴みにされたその長身が、地面に押さえつけられる。
「――チッ何やってんだバカ…!!」
トリガーに指をかけたところで腕を取られながら、咄嗟に銃口を空に向ける。
「!?な…!?」
「――撃っちゃダメだあッ!!」
「邪魔すんじゃねぇよ!!てめぇが先に殺されてぇか!?」
「く…そッ殺さねぇ程度にだって?――面倒くせえッ!!」
空を泳いだ銀弧が、濡れた音を立てる。
「ガァア ア!!」
殴り倒される巨体に、「銀閣!!」と叫んだガキが、転げる様にして駆け寄っていく。
「――銀閣!!」
ばっ、と背後を庇うようにしてこちらに向き直るのに息を吐き、無言で突っ立っている無駄にデカい背中を見やる。
「…お願いお兄ちゃん銀閣を殺さないで!!こいつは悪くないんだ――僕が何でもするから!!僕は死んだっていいからっ!銀閣は助けてあげて…!!」
「………」
「お願いだから…ッ!!」
金糸に、手を伸ばした悟浄が膝を折る。
「……バーカ」
袂から煙草を取り出し、火を点ける。
「お前ら殺したって、何の得にもなんねぇや。」
「お兄ちゃ…?」
「お前が弟を助けようとしてるのと同じだ。俺らもただ――仲間を取り戻してぇだけだよ。」
「…でも、嫌な人達なんじゃないの?」
「あ?はは、そりゃもー嫌なヤツらだぜ?正義か悪かっつっちゃーどー見ても悪だしィ?口うるせーし、うざってぇ時もしょっちゅうよ。」
実際全部、こちらの台詞なのだが。
言葉を切った悟浄が、低く
「――でも、そーゆーんじゃねーんだわ。…お前もその内判るさ。だから」
微かに笑う。
「簡単に死ぬなんて言うんじゃねーよ。もったいねーぞ。」