第37話 blind faith
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「何がしてーんだよお前はよ!!いい加減にしとかねーと本気で痛い目見るぞ!?」
この期に及んでそんな台詞しか言えない自分に内心で舌打つ。
「――来るなッ!!」
「がはッ!!」
「!!三蔵…!!」
「ほら。」
嘲りを含んだ笑みに、悪意を
「悪いお兄ちゃん、死んじゃうよ?」
みつける事が、出来なくても。
「~ガキだと思って手加減してりゃイイ気になりやがって…ナメた事言ってんじゃねぇぞ!!」
薙いだ錫杖が、標的に届く前に蔦に捉えられる。
「な…!?」
「無駄だよ。」
狙いは、勝ち誇ったように言う金閣じゃない。
だから確実に、獲る気で――
「お兄ちゃん達に勝てっこない。」
驚愕を露わにする三蔵と自分に向かって、ぎゅっと瓢箪を抱き締めたその唇が引き上がる。
「だってこれは、[神様]がくれたんだもん。」
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「――僕ら双子は、ごく普通の妖怪の家で幸せに育ちました。」
足元に転がる髑髏に視線を固定した少年――銀閣に目を、細める。
「しかしある日を境に両親や…村中の妖怪達が一斉に狂暴化し、自我を失ってしまったのです。」
「負の波動による異変…ですね。妖怪として未発達の子どもや、自我の強い者や僕らみたいな半端者は影響を受けにくいみたいですが…」
「………」
「…村にいられなくなった僕ら兄弟は、2人で逃げました。」
色の薄い瞳が、過去の入口を見つめて躊躇うのが、伝わる。
「……でも、迷い込んだ樹海から抜け出す事ができず、僕らは飢えと疲れでもう身動きが出来ませんでした…そんな時です[あの人]が現れたのは……」
『…[あの人]…?』
眉を顰めて繰り返した春炯に、小さな唇が震える様に、戦慄いた。