第37話 blind faith
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「――ふう…とりあえず片付きましたね。」
制御装置を耳に嵌めなおしながら言い、いつの間にかへたり込んでいる悟空と、その隣の春炯を見やる。
2人とも無傷であるらしい事を認めて周りに視線を移せば、黒っぽい液体が飛び散り、ついさっきまで巨大な生物を構成していた内部器官が散乱していた。
ひどく臭っても不思議でない光景だが、意外とそうでもないのは、やはりここが精神世界だからなのだろうか。
「?どうかしましたか、2人とも」
「…うん。いや、あのさ…やっぱ俺いつもの八戒がいーな…」
「うん」と繰り返しながら変な顔をしている悟空に、ああ、と今更少し、怖いような気持になって目だけを動かせば。
驚いたようにこちらを見る春炯と目が合う。
普段は、気にもしないのに。
自分が妖で、彼女はそうではない事なんて。
いや
「………」
多分正確には、そうじゃない。
どうすればいいのか分からないでいると、黒い瞳が柔らかい笑みの形を取る。
そのまま何故か距離を詰めてくるのにと惑い、後ずさりながら口を開く。
「…?しゅんけ『血が』
頬に触れた指先が、やや強めにそこを拭う。
手に付着した赤を服で軽く拭ったその顔が、再びこちらを見上げる。
『八戒、髪長いの新鮮だね。』
「………そ…うですか…?」
『うん。ね、悟空。』
「え?俺でも、初めて会った時八戒髪長かったもん。な。」
同意を求められて、やっと、苦笑する。
「…ええ、そうでしたね。」
『そうなの?』
「悟浄は短かったし…アレ?長かったけな。覚えてねーや。」
『そうなの?それは…想像できないなー』
「結構似合いますよ。なんてゆーか、若干爽やかに?なるよーなならないよーな。」
あはっ、と声を上げて笑うのに、どうしてか少しだけ、困った。