第36話 Wish
夢小説設定
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「――空、悟空!!」
薄く煙ったような白を背景に、自分の名を呼ぶシルエットがぼんやりと映っている。
「起きて下さい悟空ッ」
「……ん…あ?」
焦点を合わせるべく、何度か瞬く。
「――…八戒?」
「ああ良かった、大丈夫ですか?」
「何?もぉ朝メシ?」
言うと、八戒の笑い声に、それより少し高くてもっと明るい色をした声が重なる。
『だったら良かったんだけどね。』
「え?春け…!!?」
顔を上げる途中で目に飛び込んできた光景に、目を見張る。
白茶けた大地に転がる、無数の白骨。
「な…」
「何処だよここは…!?
それも動物ではなく、人間の…
「…覚えていますか?僕達、宿であの子供に攻撃を受けて……気づいたらこんな所に横たわっていたんです。」
「え?どーゆー事?」
「うーん…天国に行けるとは思ってませんでしたが、地獄ってやっぱり案外質素ですねぇ。」
『そうねぇ』とさして堪える風もなく、春炯が遠くを見やる。
「……うっそ。」
ちょっと待って。
「俺達死んだ?」
「ええと…」
「~なぁ八戒ッ、地獄って飯食える!?一日七食ちゃんと出る!!?」
「そんな責め苦は聞いた事ありませんねぇ。…とまぁ冗談はともかくお2人とも。」
その言葉に、手を翳して周囲を見回していた春炯がこちらに顔を戻す。
「死んだ気します?」
「全っ然。納得いかねぇよ、あんくらいで死ぬなんて。」
『死んではいないと思う。まだ。』
「え」
「ですよね、やっぱり?」