第36話 Wish
夢小説設定
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「うーわ。余計な亊してたら日ィ暮れちまったじゃねぇかよ…ったく」
――にしても妙なガキだったなと思いながら、宿の入り口をくぐる。
人の亊色々聞いてきやがって。
「おー」
両手の荷物を抱え直し、足でドアを開ける。
「とりあえずひと通り買って来たー……」
伏せた目に、蛍光灯の灯りを反射した床と、零れたコーヒーが映る。
「……は」
ひっくり返った家具の間を、取り落した林檎が転がっていく。
飛び込んできた光景に唇が勝手に笑った。
「何だよソレ…」
力なく投げ出されたその腕は、ぴくりとも動かない。
「――三蔵」
「悟空、八戒…!?」
見開かれた瞳は、虚空を映してガラス玉のよう。
「っ 春炯!! 春炯」
膝をついて抱き起こすと、その指先は何故か灰カスを白くまとっている。
「おい…どーなってんだよコレ冗談だろ…!?」
「…お兄ちゃんの言う通りだね。この人達、悪い人だったよ。」
「!?」
笑みを含んだ声に振り返り、目を見開く。
「[脳ミソ胃袋なバカ猿]、[エラッソーな生臭坊主]に[うるさいオフクロみたいな男]と[すぐ手が出る女]…」
「これでお兄ちゃんのキライな人達いなくなったね」と続けるその顔が、綻ぶ。
「みーんな、僕がやっつけちゃったから。」
人のカタチをした何かの腕に抱かれた、ついさっき別れたばかりのその、顔が。
――ちょっと待ってくれよ
「助けてくれたお礼だよ。
これは一体――
お兄ちゃん」
「な…ッ、何だよそりゃ…これをお前がやったってのかよ。お前まさか…牛魔王の刺客か!?」
「ぎゅうまおう…?知らな「すっとぼけてんじゃねぇ!!」