第3話 Drop a bomb
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吠登城―――
「…なぁにやってんの?アタシは三蔵一行を殺してこいって言ったのよ。」
重低なエンジン音の木霊する中を、纏わりつくような声が落ちてくる。
「あんな雑魚四匹に手こずっちゃって、よくものこのこと帰って来れるモンね。…紅孩児。」
巨大な影を背後に背負った女が、高く足を組み変える。
「あんたそれでもこの人の息子なワケ?」
「……」
「ちんたらやってないで、さっさと邪魔者は始末してちょうだい。」
「…本当に…父上の蘇生が済んだら母上の封印を解いてくれるのか?」
「しつこいわね、わかってるわよ。羅刹如はあんたに返してあげる。」
はああとこれ見よがしに息を吐いたその眼が、欲望を隠しもせずにこちらを見下ろす。
「――だけど、牛魔王は私だけのものよ。私がこの人の正妻になるの。」
踵を返し、実験場を後にする。
回廊を行く脳裏に、先だって顔を合わせた奴らの顔が否応なくちらついた。
雑魚四匹とは、言ってくれる。
確かに自分が本気を出せば、奴らを討つことも不可能じゃないだろう。
だが――
エンリョしねーで遊んで行けって!!
対峙して初めて気付いた
落とした掌に視線を落とし、目を伏せる。
明らかに俺とは違う、”何か”。