第34話 華焔の残夢3
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『おかえりなさい!』
片手に耶昂を抱いた春炯の笑みに、前の八戒が一瞬固まる。
「あ……え、っと…ただいま。」
「照れんな。」
条件反射的に突っ込むと、大きな瞳と目が合う。
「……何だよ。」
『おかえり。』
「………」
ガラじゃなさすぎて返せないでいると、気にした風もなく腕の中の耶昂が声を上げるのに答えた春炯が再び八戒を向く。
「ご機嫌ですね。」
『さっきお昼寝から起きたの。今日は耶昂の好きなシチューなんだよね~』
「そうなんですね~、ニコニコさんだ~おいで~。」
最早突っ込む気もおきないやり取りを横目に家に入ると、今度は莉炯が「おかえりなさい」とにこやかな笑みを向けてくる。
「三蔵さん、まだ戻らなくて。」
「さんきゅ」
差し出されたアイスコーヒーを受け取って、椅子に腰かけると片手に耶昂、片手にさっきまで春炯のしていたエプロンを携えた八戒が歩いてくる。
「?春炯は?」
「三蔵を迎えに行きました。」
「どこへ」
「さぁ?でもそんなに広くない町ですし、大体見当がついてるみたいでしたけど。」
「八戒さんもどうぞ。耶昂もらいます。」
「ありがとうございます。片手でも全然大丈夫なので、莉炯さんこそ休める時には休んだ方が良いですよ。」
「あ、私は今日は春炯さんがいてくれたので…家事が捗って捗って。耶昂をおんぶしながら庭掃除までして下さって、逆に申し訳ないくらいで…」
「気にしないでいいと思いますよ。多分本人楽しんでやってると思うので。」
と八戒が満面の笑みのままこちらを向く。
「悟浄もそろそろ抱っこしてみます?今ならご機げ「煙草吸ってくるわ。」