第34話 華焔の残夢3
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無意識にだろう、読み取りがたい横顔を隠すようにした悟浄が、カチリと音を立てて煙草に火を点ける。
「…なんですかね。あまりにも自然に三蔵の隣にいるからかな。」
「悟空はさておき」と付け加えながら、笑う。
それは、知り合ってまだ日の浅い自分達まで錯覚してしまう程に。
その傍らで微笑んでいることが、
「………」
その瞳が自分達に気づいてきっと笑みを深めることを
知っているような気がして。
「全然イヤとかではなんですけど。そんな風に思う女性に会うことなんて、もうないだろうと思ってたから…」
「……八戒、お前……?」
眉間に皺を寄せてこちらを見ているのにはたと気づき、瞬く。
「…違いますよ?」
「何がだよ。」
「違いますよ。」
「……二回ゆーな…って…」
悟浄の表情からそれまでの雰囲気が消え、僅かに緊張を帯びる。
その指が背後を指し示すより早く、振り返った。