第2話 Call and response
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――第三十一代目東亜
ねえ、春炯?
優しく笑うその顔を
玄奘三蔵にございます。
いつか――
その時の空の色を、風の、匂いを。
過ごした全ての時間を、その、ひとつひとつを今でも鮮明に想い出す事が出来る。
だけど、あの時。
『―っ』
伸びてきた腕に掴まれた手首が、きりっと音を立てる。
重いのだろう
縋るようにこちらを見るその目がでももう二度と、あんな風に淀む事はきっと
生きて行く事が…自身の
命が。
ないから。
『……三蔵…』
手繰り寄せるように呼んだ名前に、その目に灯る炯に、頬を緩める。
それにしても。
いつからだったろうこの人が――
この人が、私の”三蔵”になったのは。