第32話 華焔の残夢1
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「とにかくっ、アレは俺のガキじゃないの。OK?」
「分かりました。そういう事にしておきます。」
「…お前さぁ、なんでそこでそうですねって素直に言えないワケ?」
「僕としては、この上なく正直なところを言ったつもりですよ?」
『そんなことより、さっきから気になってたんだけど』
割り入ってきた春炯に、言いかけた言葉を飲み込んだ悟浄が、短くなった煙草を足底で消し潰す。
「…あのガキの現在地か?悟空か三蔵だろ?」
「あの子にとって、天国と地獄の選択ですね…」
悲しいことに、あの子自身にその選択権はないのだが。
『最初は悟空が抱えてたわよね。』
「ええ、最初は。」
記憶を辿れば、混戦の中確かに最初は、[自分が守る]と公言した悟空が乳児を抱えていた。
だが、乳児を抱えたままの攻防という未経験の事に悟空が危うく態勢を崩しかけ、見かねて自分が手を貸した。
そして――
「その後、僕は春炯に預けましたよね…?」
『うん。その後私が……』
唇を噛んだ春炯が、がくりと膝をつく。
『どうして私…悟浄なんかにっ――!』
「……てめえ…」