第30話 Always
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……ちゃん
お兄ちゃん
オ兄チャン助ケテ
「……――りん……」
「紅?」
背中に呼びかけるが、返事は無い。
この失血量で意識が戻る筈がない。
気のせいかと顔を戻し、歩みを再開させようとした時。
「おかえり。」
銜え煙草の先から紫煙を漂わせた男が、笑う。
「随分と派手にヤられたモンだね。早々に治療が必要だ。」
「――どけ。邪魔だ。」
「つれないなあ。折角ボクが看てあげ「触るな!!」
伸びてきた手を払いのけ、その横を通り過ぎる。
「てめぇみたいな胡散臭いマッド野郎に任せられっか、あばよ。」
「一応言っとくけど、あの薬師のお姉さんならいないよ。」
「何だと!?」
「…彼女なら玉面公主様の命で使いに出ました。城内を捜されればわかる事です。」
黙って様子を窺っていた、同じく蘇生実験を担う黄博士が言い添える。
そんなバカな――
「…さぁて、どーする?」