第30話 Always
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「ぶわぁーか」と響いた声に押さえつける腕の力が少し、緩んだ。
「本気にすんなっての。」
そう言った悟浄の横顔に浮かぶ表情を、仰ぎ見る。
「お前の取った行動は間違っちゃいねぇよ。少なくとも、ああでもしなきゃ紅孩児達を倒せなかったろうが。結果オーライじゃねぇか。だろ?」
それは
わしゃりと髪を掻き混ぜる雑な手つきに自然、頭が上下する。
「……ん。」
だけど。
「…だけど俺、記憶なかったけど憶えてるんだ。手が
今握り込んだ自分のこの、手が。
本気で殺そうとしてた。」
微かにでも蘇る確かな感覚に、深奥が震えるのが、分かる。
「紅孩児だけじゃなかったんだ。悟浄や八戒や……春炯まで…」
「――だから俺ッ、俺…
真上から落ちてきた衝撃に一瞬、全部忘れた。
「~何すんだよ悟浄!?」
「――ナメてんじゃねーぞコラ。」
こちらを見下ろす切れ長の瞳が割と、本気の方の怒りを孕んで自分を映す。
「てめぇに殺されてやる程オチちゃいねぇよ。第一、殺されて詫びられるなんざ真っ平ゴメンだ。――よく見ろ。俺は死んだか?」
「っ「殺せなかっただろ。ザマぁミロ。」