第30話 Always
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ゲホッゲホ――は…」
目が霞む――
ハンドルを握るというより、ほとんど掴まっているだけ。
内臓をやられたかもしれない。
エンジン音すら時折遠くに行きそうになるのを必死に、繋ぎ止める。
このままじゃ村まで持つかどうか…「――!!」
派手にブレた視界に歯を食いしばった時、後ろから伸びてきた手が感覚の失せた手に、重なる。
「――悟浄…」
「運転代われ、八戒。」
言って身を乗り出してくるのに、眉を顰める。
「寝ていて下さい悟浄。貴方だって先刻僕にぶつかって肋骨を…「いいから!」
強い口調に、その顔を再び仰ぎ見る。
「代われ。」
頑なに前を向いたままのその横顔に今度は
みじめだろォが。
賢しらに感情を読み取る必要を、感じなかったと言えば嘘になる。
「――ええ
だけど。
お願いします。」