第30話 Always
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「ガ…ッ」
乱れ飛ぶ経文の中で、その頭に手を伸ばす。
もがく悟空の、浅い呼吸。
『――ッ!!』
太陽みたい
掴んだ栗色の髪の、手触り。
『え?』
「凄ェ口説き文句だと思わねぇか?」
大気に混じる砂の匂いが
燦々と降る陽の一粒一粒が、圧倒的な存在感を放っている。
懐かしさすら覚えるその感覚が同時に、確信を伝えてくる。
『名は?』
繋いだ手の先で靡く長い、髪。
私は
名は、もう決めたの?――
知ってる。
伸し掛かって来ていた悟空の体を、渾身の力で、押し戻す。
「!!……ア…あ」
力を失って傾いだ身体を、抱き止める。
『ふ…』
寝息を立てているその顔に思わず、息が擦れた。
『…見てこの顔ねぇ……三ぞ…』