第30話 Always
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『おいで――遊びましょう。』
その横顔は不思議な程に、似かよって見えた。
感情の見えない黒曜を見返した悟空に、細い指が撃鉄を起こす。
「!?春炯……!」
本気で…!?
耳が痛くなるような、静謐。
『おいで。』
誘いと同時に駆け出した悟空の生み出した風に、その気配が僅かに、流れるのが。
「……!!」
無造作に放り出された拳銃が、砂の海に落ちる。
同時に叩き込まれた膝蹴りに、悟空の体が浮いた。
「がは…ッ」
えげつない程に的確な軌道をなぞった一撃に、鮮やかな赤を引いてその体が後ろにひっくり返る。
『――生憎、貴方に使うような無駄弾はないの。』
「……ッ!!」
激した悟空の拳が、見事に空を切る。
次の半瞬。
『!!』
体重を載せた飛び蹴りに、結い紐を解く勢いで靡いた黒髪が風に、踊る。
「!!春炯!!」