第29話 Pride
夢小説設定
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「春炯?」
瞬きもせず悟空を見つめる横顔に、眉を顰める。
『………』
「どうしました、春炯?」
『………ご…くう…?』
「…しゅん――!」
空気が動く気配に、顔を上げる。
「が、はァ!!」
「な…何だよ今の」
「消えたんじゃない、見えなかったんです。早過ぎて。」
悟浄の言おうとしたであろう事を含んで返しながら、長い髪を靡かせて立つ悟空を見やる。
「恐らく六道の時なんかとは、比べ物にならない程――」
「――開!!」
肉弾戦では歯が立たないと判断したのだろう、紅孩児が体勢を立て直しながら距離をとる。
「六界死屍輩告我声耳 魂此来庸目前敵喰散 六界死屍輩告!!」
沸き出でた召喚魔に向かって駆け出した悟空が、その右腕を横薙ぐ。
「!!」
骨の折れる音と肌の裂ける音が耳に耐え難く響きついで
「ぎあぁあああ」
絶叫が、大気を震わせた。