第28話 selfish
夢小説設定
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「…三蔵が!三蔵が妖怪の毒にやられてヤべぇんだ!!」
「何だと?」
悟空の腕に抱きかかえられた三蔵に目をやる。
『あの、薬使いの部下の方は?』
「八百鼡なら今日はいねぇぞ。――お前ら、この砂漠の妖怪に会ったのか?」
独角の問いに、沙悟浄がこちらを向く。
「ああ、もう死んだけどな。ってお宅らもしかしてここに経文探しに来たのか?だとしたら無駄だと思うぜ。」
――最悪だな。
「全部砂の中だ。掘り起こすしかねェよ。」
三蔵一行の件を外された途端奴らとハチ合い、経文は砂の中とはな…いや。
経文ならもうひとつ――
思考を追いかけるようにもう一度その姿に目を落とした、時。
「………」
そのまま視線が、捉えられる。
引き込まれるような、黒。
「――おい!どうする気だ悟空!?」
「三蔵おぶってく」と自身よりも大きな体を抱え直した悟空が、足を踏み出す。
「バカ猿が!この炎天下の中を何キロもか?無理だって!「だってしょーがねーじゃん!!」
「時間がねぇだろ!?ジープだって使えないし…――だけどッ
――大事な物は
三蔵は死なせねぇッ…!!」