第28話 selfish
夢小説設定
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「――やはり貴様らか。」
降ってきた声を仰いだ瞬間、目が眩んだ。
「紅孩児…!?」
「こんな所で何をしている!?」
「今のお前が助けてくれたの?サンキュー!!」
「勘違いするな!たまたま通りすがっただけだッ」
「ジープ…!!」
喚く紅孩児の脇をすり抜けて飛んできたジープに、腕を広げる。
「ここで待っていたんですか…?」
ふ、と体の平衡感覚が失せたのとこれはマズイかもしれないと前後して、思った。
「!!――おい八戒!?」
差し出された腕に掴まり、なんとか倒れこむなんてコトにはならなかった。
「カッコつけて無茶すんじゃねーよこのバカ!!」
「あははは、すみませ…」
苦笑して見上げたその顔に視線が、留まる。
違う方を向いた瞳に映る色に目を、眇める。
そこに浮かぶ感情は、読み切れずただ
「俺がみじめだろォが。」
乾いた熱だけが、鈍く
痛い程に。