第28話 selfish
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「注意ったって…うわッ」
三蔵を抱いた悟空が、足場をふみ損ないながら叫ぶ。
「八戒が埋まっちまうじゃねぇか!!」
「!?どんどん落ちてきやがる…」
まるで滝のように音を立てて降ってくる砂に時折、石片というにはデカ過ぎるものが混じる。
それに脅威を感じて春炯を抱く腕に知らず力が籠る。
「もうよせ八戒!こんなの持ちこたえてたらお前の血管ブチ切れるぞ!?」
「ここで全員生き埋めになるよりマシですよ!」
直後轟いた爆発するような音と増した圧力に、八戒の背中が目に見えて揺れる。
「!!」
「クソッ…!!」
吐き捨てて閉じかけた視界の中で、砂の線が横にブレる。
!!?
赤い風…!?
かき消えるようにして重さが失せ、砂の向こうに青空が覗く。
「…と、止まった…」
『は…八戒!』
「大丈夫か?」
「何とか…それより今のは――?」