第27話 a fatal dose
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「何やってんだよ三蔵!?」
ドアを開くなり叫んだ悟空の後ろから室内を覗き込む。
床に這い蹲った妖怪の血走った両眼が、こちらを捉える。
『――!』
息を呑んだ春炯を押し退けるように前に出て、背を向けたままの三蔵の肩を掴む。
「こんな拷問めいたこと、お前らしくもねぇ…!」
「俺らしくない…?」と珍しく険のない声で問うたその紫暗が、反して底冷えのする光を湛えて自分を映した。
「俺らしいってのはどんなだ?」
「三蔵……」
咄嗟に言葉を失った耳が、八戒の声を拾う。
「悟空?」
つかつかと歩いてきたその小柄な体が横を、通り過ぎて行く。
と
がんっとひどい音がして三蔵の華奢な身体が、僅かに揺れた。
「痛ッ…ってぇな!何すんだてめぇ…!?」
「殴れよ。」
真っ直ぐな金晴眼が、恐れる風もなく相手を見る。
「このバカ猿って言って、ハリセンで殴れば?それが」
「………」
「俺の知ってる三蔵だ。」