第27話 a fatal dose
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――無理です、お師匠様。
向かい合って座したあの時も
「お気持ちは嬉しいですが、俺は”三蔵法師”に相応しい人間じゃありません。」
「江流。”三蔵”に選ばれる基準など、元々ないのですよ。」
あの方はそう言ってそっと
笑った。
「私が見定めた…13年の時をかけて。”三蔵”に必要なのはその強い肉体と、それにも増して強い精神――」
それがあの方の最後の笑顔。
「強くありなさい。玄奘三蔵法師。」
それがあの方の最後の言葉そして――最後の願い。
光明三蔵。
俺の師。
俺の父。
俺が認めたただ一人の”三蔵法師”。
”三蔵”――
三蔵
俺はあの方と同じ名前で呼ばれることで弱い自分を
戒め続けて来たんだ。