第27話 a fatal dose
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「これ…何の音?」
きょとんと瞳を瞬いた春炯の向こうで、悟浄が片眉を上げた。
「オイオイついに幻聴かぁ?」
「違うって!!何か紙が擦れるみたいなカサカサって音が――
手の甲を這った感触に、背筋が総毛立つ。
「うわッ!?」
『何!?』
「――サソリじゃんかよ!?」
「砂漠ですからねぇ、サソリの一匹や二匹は…」
「一匹や二匹なら許せるんだけどよ」と頬を引き攣らせた悟浄が、煙草を口から放す。
「これって明らかに人為的でない?って、ちょ…ちょどした春炯…」
突如無言で悟浄にしがみついた春炯の顔は、蒼白だ。
床を這って近づいてくる無数のサソリを見つめるその目が潤んでいるようにも見えて、ぎょっとする。
「春炯?」
『わ……わたしこういう気味悪い系の虫はアウトなの…』
「えええ、でもお前…前に清一色と闘った時ムカ『言わないで!!』
『やめてよ思い出しちゃうでしょ!?実際あの時の記憶あそこだけぶっちゃけほとんどないけど!!』
「お…落ち着いて下さい春炯。ちょっと悟浄、とりあえず抱いてあげるなりなんなり…ってあれ?なんか今のちょっと語弊あります?「わあ!来た来た来たッ」
『イヤーっ』