第27話 a fatal dose
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「あ…李厘様。」
柔らかな声が、高い天井に跳ね返って後ろ髪に、落ちてくる。
「こちらにいらしたのですか。玉面公主様がお呼びですよ。」
「――ねえ、八百鼡ちゃん。」
「はい?」
何をも映さないその、眼差し。
「お兄ちゃんの母上は、優しかったのかな?」
この瞳はどんな風にお兄ちゃんを、見ていたのだろう。
「お兄ちゃんの大好きな人だから、きっと優しいんだよね。」
どんな風に
「オイラの母上はオイラのこと嫌いだけど、お兄ちゃんの母上はオイラのこと好きになってくれるかな?」
自分を見て、くれるだろうか。
「李厘様…」
「本当のコドモじゃなくても平気かなあ。」
「李厘様」と真剣な顔をした八百鼡ちゃんのキレイな手が、両肩に置かれる。
「血の繋がりなどなくても、紅孩児様も私も李厘様が大好きです。」
「――うん。」
伝わる暖かさに胸が、苦しいくらいに、むずむずした。
「オイラもお兄ちゃん達、好き!!」