第26話 Sandstorm
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「大体三蔵よォ、何でまた妖怪に会いに来たワケ?」
例によって温度の無い紫暗が、自分を映す。
「…その三蔵法師は連れ去られたと聞いた。もしそいつが本当に喰われたのだとしたら、”三蔵法師”が守る筈の天地開元経文その中のどれかひとつがまだここにあるかも知れん。」
「牛魔王サイドは経文を集めているらしいですからね。」
「ああ。奴らの手に渡る前に見つけられれば……」
『だからってわざわざ食べられに来ることないじゃない?』
「…誰が「!?うわッ」
突如耳に飛び込んできた奇声に振り返った瞬間、我が目を疑う。
「な…何だよコレ!!?」
『悟空!!』
「何やっ…!!」
慌てて駆け寄った足が、大きく沈む。
同じ様に体勢を崩して前のめった春炯の腕を、咄嗟に掴む。
「げッ…嘘だろオイ!?」
「悟浄!?春炯!!」
『悟空!~ッ嘘でしょこんな…!!』
あっという間に見えなくなった悟空の指先を掴みきれなかった春炯が、息を呑んだ。
「クッ……そ」
『三蔵来ちゃダ――
握り締めた華奢な手首にせめて、力を込めた。
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