第26話 Sandstorm
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「オイオイ、それってマジな話?」
銜えた煙草に火を点けるべく、袂を探る。
「さぁな。生憎喰われてやったことがないんでわからん。」
「で、その”三蔵”はどうなったの?」
「お付きのお坊さん達が必死で妖怪と闘ったけど、全然歯が立たなくて結局三蔵様は攫われちゃった。その後は妖怪も大人しいけど…それ以来砂漠が広がり始めたんだ。」
「じゃあアッサリ喰われちまったってか?”三蔵”なのに?」
うなだれるガキの背に手を中てていた春炯が一瞬こちらを見て、悟浄を見やった。
『”三蔵”だからって鬼の様に強いとは限らないでしょう。』
「きっとちゃんとした、フツーの真面目な三蔵だったんですよ。」
「「あー成程。」」
「…何が言いたい。」
「俺達が居るとまたいつ妖怪が襲ってくるかわかんねーもんな。それならさっきの村人達の態度も頷けるぜ。」
「…ごめんね。本当は皆いい人達なんだ。」
「しょーがねーじゃん、気にすんなって!!」
「それじゃあ僕らは早々に退散した方が良さそうですね。」
『――どうかしたの?』
「ちょっとな。」
微かに眉を顰めるのに関せず、「おい子供」と声を掛ける。
「え?」