第26話 Sandstorm
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春炯が珍しく笑い声を上げるのに知らずつられた時、茶と青の世界に異質な色が見えた。
「…なあ、あれ人じゃない?」
立ち上がり、声を張るべく息を吸い込む。
「おーいっっ、この辺の人だよね?」
「この砂漠抜けるにはあとどのくらいかかるかわかりますか?」
足を止めた人影に追いついてみると、自分とそう歳の変わらなそうな少年がぱちくりと大きな瞳を瞬いた。
『こんにちは。』
にこやかに挨拶する春炯に習って、笑いかける。
「これで言うと…」
八戒の差し出した地図を受け取って眺めたその顔が、「ああ」と零して上向く。
「この地図より今は砂漠広がってるんだ。抜けるには一晩くらいかかっちゃうよ。」
「げっっマジで?」
『…一晩…』
「それは困りましたねぇ。」
「お兄ちゃん達旅の人だろ?この近くにオレ達の村があるんだ。泊まる所紹介してあげるよ。」
「え、いいの?さんきゅー!」
「有難うございます。ええとじゃあ、ちょっと一緒に乗って頂いて…「あ。ちょっと待って俺ずれるから…」
『悟浄!貴方も少しは譲歩しなさい!』
「…へいへい。」