第26話 Sandstorm
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「…あッ」
照りつける太陽の下を、鈍いエンジン音が駆け抜ける。
「ちィ~」
頭から被った布をバタバタと動かした悟空が、「あああ」と意味のない声をあげて呻く。
「ただでさえクソ暑いのに、何でこんなカッコしなきゃなんねぇんだよ。」
「砂まみれになりたきゃ外せばいいだろ猿。喋らせんなよ、口ン中に砂入る。」
「~あんま寄んなよ、アチいってば!」
「るせェな狭いんだよこの焼き猿が!!」
「誰が焼き猿だひからび河童ッ」
溜め息に合わせて立ち上がった三蔵が、振り向きざまに抜いた銃口を天上に向けた。
「…そんなに冷たくなりたいか?」
「「結構です。」」
八戒の乾いた笑い声を聞きながら腰を上げてジープの縁に座りなおすと、空いたスペースに悟空が嬉々として侵入してくる。
「駄目ですよ三蔵。冷たくなる前に腐っちゃいますから。」
『ねぇ八戒、この砂漠って本当に近道なの?』
「地図によるとそう広い砂漠じゃない筈ですよ。ちょっと方向感覚狂いますけどね。」
「見渡す限り砂海原だな。」
「陽炎見てるだけであつっ苦しいぜ全く。」
「涼しくなるように怖い話でもしますか♪僕けっこー知ってますよ。」
「…いい。お前にだけは階段話して欲しくない気がする。」