第26話 Sandstorm
夢小説設定
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「――観世音菩薩。」
進めた駒から指を引き、扇子を広げる。
「何だ?待ったはナシだぞ。」
「三蔵一行の事です」という言に顔を上げると、エラく真面目な顔をした二郎神と視線が絡む。
「私は今更ながら、菩薩があの4人を選ばれた理由がわかって参りました。」
「…5人な。」
少しだけ困ったように笑うのに足を組み替えて窓外に目を向ければ、常春のまどろみが燦々と降ってくる。
いつからだったろう。
「彼らは確かに破戒無慚が服を着ているような連中…しかしその生き様は時に、如何な説法よりも雄弁ではないか……」
その姿を探すことを、止めたのは。
「そんな気がしてならないのです。」
――観音様
「…んなカッコのいいモンじゃねーよ。あいつらはただ
あの日斜陽殿の階の上で振り返った貌を、思い出す。
行ってきます。
こんな事が出来るようになるとは、夢にさえ。
けれど。
そこに生きてるだけなのさ。」