第25話 "BE THERE">5<
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「そうか。」
落ちてきた声を見上げた瞬間、頭を乱暴に撫でられた。
「?どうした。」
『何を……私は今、禊の最中で…』
「俺を誰だと思ってんだお前は。」
『…そういう問題では…』と口にした言葉の先で、鮮やかな橙が風を捕まえる。
「おお、よく飛ぶモンだな。」
綺麗なものがただ綺麗に、そこに。
此処に在る。
『………………観音様?』
「ん?」
『返して下さい。』
「は?何、…え゛、アレをか?」
こくりと頷き、頭3、4つはなれたその顔を睨みつける。
『あれは一番良く飛ぶから、お気に入りなのです。早く行って、取って来て下さいませ。』
「いや…しゅ『早く。』
舌打ちして「二郎!!」と大きな声を出すのにはあと息を吐いた唇が、弧を描く。
「……何笑ってんだ。」
『いいえ――
あの人も教えて、もらっているだろうか。
自分の方が先だったなら、気分が良い。
何でも。』