第24話 "BE THERE">4<
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「夢?」
隣に腰掛けた江流に頷き、茶菓子に手を伸ばす。
『どこか知らないんだけど、いつも同じ場所で同じ人に逢うの。』
「…知らない人間か。」
『どうして分かるの?』
驚いて見ると、紫暗の瞳がこちらを見る。
「似たような話をしているのを聞いた事がある。」
自分と違って、寺を自由に動ける江流を少し羨ましく思いながら口を開く。
『そこではね、私の声は全然聞こえないの。相手の声は聞こえるんだけどね、それも時々聞こえなくなるの。多分私の名前を言ってるんだと思うんだけど…』
桜の咲く、常春の世。
――――。
懐かしいと感じる、長い金の髪をした男性。
そういえば夢の中で、自分の目線はとても、高いところにある。
「夢見という力を持った人間が稀にいて、先の事を知る事が出来るらしい。ま、信じてないけど。」
『本当よ!嘘じゃないもん。』
「お前が嘘を吐いてるとは言ってない。だけど、ただの夢って事も十分有り得るだろう。」
ご尤もな言葉に何を言い返す事も出来ずにいると、カタンと障子の開く音がした。
「三蔵様」
『三蔵様!』