第23話 "BE THERE">3<
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「何故寺院内に女が…」
「不浄な…!」
露骨に眉を顰める修行僧達に、背後の春炯が身を縮こまらせる。
内心で舌打ち、ここから抜け出すまでの最短ルートを目で探しながら口を開く。
「野良遊びをしていて迷い込んだようです。参道まで連れて参ります…」
無理矢理に突っ切るようにして輪を抜けたと思った瞬間、小さな苦鳴が聞こえて体が後ろに引っ張られた。
「!?」
結った髪を掴んだ僧の1人が、「おお」と面白がるような声をあげる。
「本当に女だぞ。」
「そんなの見りゃ分かるだろうよ。」
「不思議なモンだな。久し振りに見るとこんなちんちくりんでも…」
無言で振り解こうとする春炯の顔を覗きこんだ男の目に兆した色に、総毛立ったのは何故なのか。
「気持ちは分からんでもないが、やめておけよ。しかし存外コイツが連れ込んだんじゃあないのか?」
「…連れて行きます。」
「なァ、どうなんだ江流?」
「お放し下さい。」
「ほォ…?」
半ば無理矢理に引き離そうとすると、別の腕が伸びてくる。
「体はお稚児さんでも、趣味の方はそうなのかい?」
湿り気を帯びた指先の感触と、その声音に得体の知れない恐怖を感じた時――『触るな!!』