第23話 "BE THERE">3<
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――『修行…?』
朝晩に決まって、少し涼しい風が吹くようになった頃。
それまで2日とあけずに離れへとやってきていた江流がぱったりと、姿を見せなくなっていた。
「ええ。」
夕餉を口に運ぶ手を止めた三蔵様が、にこりと微笑む。
「前々から本人と話はしていたのですが、先日から。」
「他の修行僧達に混じって頑張っているようですよ。」
『………』
影を借りている桜の木肌に頭を預けると、ほんのりと暖かい。
眠気を誘われて周囲に、薄い闇が漂いかけたその時だった。
「春炯」
『――わあっ』
急にかかった声に驚いて振り返ると、端整な顔がこちらを見下ろしていた。
『こ…江りゅ――』
自力で立ち上がるより早く、腕を強く引かれて顔を顰める。
『…っ』
そのまま目も合わせずにぐいぐいと引っ張っていくその歩みはひどく荒々しくて、握り締められた手首がきりっと軋む。
『~痛い!江流放して…ねぇ!江りゅ「おい」
「なんだその娘?」
ぴたりと歩みを止めた薄い背中越しに目を、見張った。