第22話 "BE THERE">2<
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どうして此処にいるのかとか。
本当のお父さんとお母さんはどうしたのかとか。
此処に来る前はどんな所に住んでいたのかとか。
どんな友達と、どんな事をして遊んだ事があるかとか。
聞きたい事はたくさんあったけれど、一夜にして両親を失った経験が私をひどく臆病な子どもにさせていたのだと思う。
だから私は江流の事をよく、知らなかった。
『海ってね、揚子江よりも水がたくさんあって大きいんだって。』
「…へェ。」
最近やっと上手に淹れられるようになったお茶を啜った江流が、まるで気のない相槌を打つ。
『見た事ある?』
「…海か?それとも、揚子江か?」
邪気のない眼差しで見返され、少し迷って『どっちでも』と返す。
「海はない。揚子江もないけど…多分行った事はあると思う。」
『?』
「流されてたところを三蔵様に拾われた。」
「だから、行った事はあると思う」と見下ろしてくるのに、目を瞬く。
『………そう』
「ああ。」
『……なんだ。』