第22話 "BE THERE">2<
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『江流は、三蔵様の子どもなの?』
「いや。」
そう言ったきり、また箒で縁側を掃く作業に戻っていく。
『そうなの。よく似ているから、そうなのかと思って。』
ひとつ瞬いたその目がまた地面へと戻っていくのを見ながら、足をぶらつかせる。
陽光を浴びて輝く金髪が、目に眩しい。
しゃんとした立ち姿でせっせと箒を動かすのを暫く眺めていると、その目がこちらを向く。
「?何だ?」
首を振り、履き慣れない草履を引っ掛けて縁側に降り立つ。
『私にもやらせて!』
「…遊びじゃない。」
『分かってる』と少し見上げる位置にある顔に笑い、その手から背丈の倍はある箒を奪う。
疑わしそうにしながら身を引いて代わりに縁側に腰掛けるのを横目に、すっかり散った桜を薙いだ。
ふわりと風に乗った花びらがくるくると螺旋を描くのに知らず歓声を上げる。
「遊びじゃないって言ってるだろっ」
『分かってるってば!』