第16話 Survive
夢小説設定
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「生きていれば…か。」
水面に向けていた目を、振り向ける。
「ではお前はどうだ?」
滑らかな頬に中てた掌に伝わる、温もり。
「呼吸も体温もある。だが感情という原動力がなければ死体と何ら変わりない。」
それとは相反して熱を失った眼が、こちらを見る事はない。
「そうやっていつまで待ち続けるつもりだ?哪吨。」
それはお前自身の望んだ
哪吨ッ
「…あのチビは天界で記憶を全て封じられたんだ。500年前に自らが犯した罪も、俺やお前……金蟬と焔の事ですら憶えてはいまい。」
残酷な末路。
「それでもお前は待ち続けるのか?」
人形同然の抜け殻になってまで
あの時。
悟空!!
突きつけた切っ先に鳴いたのは、その手に握られた刀では多分、なかった。
――哪吨。
「………」
お前の魂は未だ独り、500年の時をさ迷い続けているのだな。
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