第16話 Survive
夢小説設定
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『ふっくしゅん!』
「………」
「風邪ですか?」
『いや…何だろ』と首を傾げると、ややあって八戒と三蔵の視線が広げた地図へと戻っていく。
「長安を経って3か月ですか。まだまだ先は長そうですねぇ。」
「牛魔王の蘇生実験についてもまだ詳細は見えてこない。無駄足を踏んでる余裕はないな。」
「――でも僕は」と目を伏せて微笑んだ八戒が、地図を畳む。
「この旅に無駄なことなんてないと思いますよ。」
「それは…「おい3人共、見ろよ。」
悟空の声に示された方を見やって思わず、溜め息にも似た素直な感動が口から零れた。
視界に入るありとあらゆる全てのモノが、燃えるようなオレンジ色に染まっている。
「…太陽がすげーうまそう。」
「結局それかい。」
「そういえば僕等いつも夕日に向かって走ってるんですねぇ。青い春ですか。」
「ぎゃははは。やめてー、超サムっ。」
「行くぞ。夜更けまでに町に着かんとまた野宿だ。」
『それは嫌。』
「そう言えば食料も底ついてますしね。」
「えッ、マジで!?」
「あーあー。色気より食い気だねェ、小猿ちゃんわ。」
「ま、いいんじゃないですか?」
鼻で笑った三蔵と皆の背中を追いかけるべく、踵を返す。
「こんなもん生きてりゃ何度でも見れるだろ。」