第16話 Survive
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「三蔵一行の抹殺を外された…?」
「おいおいマジかよ。」
独角兕と八百鼡に頷き、眉根を顰める。
「俺達に与えられた新しい使命は、玄奘以外の三蔵を捜し出し経文を奪い取ることだ。どんな任務ですら、この馬鹿げた実験を終わらせる為の最短距離なら仕方ない。」
「またそうやってあの牝狐の言いなりにならなきゃなんねぇのか、紅。」
「勘違いするな。この件を他の者に委ねれば無益な殺生は避けられないだろう。八百鼡、お前は李厘と共にここに残れ。」
「李厘様と…?」
きょとんと瞳を瞬いた八百鼡が、小さく首を傾げた。
大事…などと。
モノでも見るかのような眼差ししか向けたことなど、ないだろうに。
「嫌な予感がするんだ。あいつについていてやってくれ。」
「じゃあ、俺達は三蔵一行から本当に手を引くのか?」
「形だけはな。奴らがそう易々とやられると思うか?暫く放っといても死なんだろう。」
「そんな投げやりな…」
――倍返し!まだ足りてないぜェ?
「――だが」
心底楽しそうに笑うあの男に、あの時の自分に、違えるつもりなど毛頭なかった。
「その三蔵一行はいつか必ず、俺達が倒す。」
「でもそれだと紅。あのキレーなねェちゃんに当分会えねェな。」
「なッ」
「残念ですね…。」