第16話 Survive
夢小説設定
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煙草に火を点けようとした瞬間だった。
「――!?」
知覚して振り向くのと、さっと全身が冷えるのと。
乾いた音がして、背中にかかっていた力が消失するのと。
ほとんど同時に全てが起こって終わった。
「うごあああ!!?」
過たず右手首を打ち抜かれた男が、血を吹き上げる自身の傷口を見て絶叫した。
「おい貴様。意図的に経文を狙っただろう。何の為に、誰の命を受けた!?」
締め上げるようにして問いながら、眉間に銃口を押し付ける。
「ヒッ――何も知らねえッ…!!俺達はただ玄奘三蔵から経文を奪ってこいと命じられただけだ!!」
「経文を…?どーゆーことだそりゃあ。」
「無駄ですよ三蔵。下っ端は多分何も聞かされてません。」
最もな八戒の言に膝を伸ばし、「…そうだな」と立ち上がる。
「じゃあ死ね。」
「……三蔵?」
「――いや、何でもない。」
――…三蔵
応えて歩き出し、すでに先を行く華奢な後姿を見やる。
みつけたよ――
やっと。