第16話 Survive
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「――やっぱり、このデータは李厘様の…」
「科学に犠牲はツキモノって言うでしょ。」
「そーじゃな。」
作業を続けながら言うと、真後ろから同意の声が上がった。
「でもこれはあまりにも…!」
尚も喧しい高い声に息を吐き、まだ湯気を立てているカップを手に取る。
「それとも何かな、黄博士。玉面公主様の御意向に不満でもあるってことか。」
「!何を言うの私はただ…ッ――玉面公主様は私の能力を高く買って下さった恩人だからこそ…これ以上その手を汚して欲しくないだけよ…!」
「ま。僕にとってもあの方は恩人だけどね。蘇生実験に加担する傍ら、性欲処理のお相手してればタダ飯食わせて頂けるワケだし?」
「你博士…!!立場を弁えなさい!所詮人間の貴方がここで優遇を受けられるのは誰のお陰だと思ってるの!?」
「…床上手な僕のお陰。」
「茶化さないでっ!!信じられないわ全く。こんないい加減な男が現代科学の最高峰…生命工学の第一人者とさえ謳われる天才、你健一だなんて。」
「信じられない…ね。」
銜えていた煙草を灰皿に押し付け、パソコンに向き直る。
「この世の中、信じるに値する物があるのだろうか?」
――賭けを
背中越しに視線を感じ、顔だけ振り向かせて笑う。
「――反語♥」
しませんか?