第15話 螺旋の暦 5
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「な、何だよ…」
煙草を取り出しかけたままの体勢で固まるのを、隣の悟空と春炯が揃って見やる。
「『………』」
「貴方みたいな取り憑き易い人に出逢えて、本当に良かった。」
「………」
その顔に浮かぶ表情に唇を引き上げ、前へと向き直る。
「………んだよそれ?取り憑き易い?誰が。」
「だから、お前が。」
ややあってミラー越しにその肩が、音でも聞こえてきそうな程に落ちた。
「へー、悟浄ってそういう体質だったんだ。」
『まぁでもたまにいるわよね、そういう残念な人。全然視えないのに寄ってこられやすいって言うか。』
能天気に言い放った悟空と、ついでに春炯に悟浄が掴みかかる。
「わあっ」
『きゃあっ』
やられた方が大人しくやられる訳もなく、珍しく俄かに後部席ごとやかましくなる。
「……三蔵」と暫し後ろの騒ぎを静観していた八戒が、視線を寄越した。
「煩くなってしまったけど、いいんですか?」
「準備は出来ている。」
左手に握った小銃を軽く上げて示し、袂を合わせる。
「そういえば…先日弾切れかどうか試してみるかって、悟浄の事脅してましたけど……」
「だから何だ?」