第15話 螺旋の暦 5
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『待ってたのかな。』
そう零すと、そう遠くない先を行く三蔵から伝わる気配が微かに、揺れた。
叶という人が、どういう人間なのかは知らない。
けれどもし、本当に。
三蔵を殺したい程に憎んで、恨んでいるとしたなら。
――生憎だが、俺はもう人殺しの道具は作っていない
本当に殺したいと、思っていたのなら。
お酒に溺れたり、木にその面影を彫り込んだり。
そんな事は、出来ても。
違う。
そんな、事しか。
だから待っていたのだろう。
『……ずっと』
9年という長い月日を。
いつか
さわさわと木々をそよがせた風が、私の髪をついで少し前にある金糸を、撫でていく。
自分を
正当な理由の元に殺してくれる誰かが
人って…死んだら
『………』
どうなるの?
現れるのを。